『麗人展』に行ってきた。
今週、私のタイムラインではこの話をしている人が多く、開催場所がマルイアネックス(新宿三丁目)と知って、にわかに行かねば!と色めきたった。
だって、近所で働いてるんだもの……。
土曜日の終了まぎわに駆け込みで行ったら、ほどほどに空いており見やすかった。

麗人展 1993-2022 公式サイトはこちら
半分以上はデジタルアート
BL読むようになったのが最近なもんで、うっすらと「最近はほとんど、オールデジタルだよな」という認識はあった。
正直、デジタルアートをプリントで見てどうする!?と思ってました、ごめんなさい。
だってアナログなら原画の良さってわかるけど、デジタルは基本、変わらないじゃない。いつも画面で見ているのと複製とで、画質にそこまで大きな違いはないはず。
ところが……デカいサイズで見るとやっぱり良かった!!
考えてみたら、作者が描いているときはどこまでも拡大して大きな画面で描けるわけ。それを雑誌に合わせて縮小したものを、さらに小さなiPadの画面で見ている。だから、大きいサイズで見られると細部の表現がより精彩に見られて良かった。
「エッチな絵ばっかりだったら恥ずかしいな」と心配したけどそんなことはなく、肌色は少なめで、安心して鑑賞できた。(そりゃそうだ、展示施設の規定とかいろいろあるに決まってるw)

BLのイラスト展なんて初めて行ったから、ドシロートの感想で、すんまそん。
笠井あゆみ先生の超絶技巧
『麗人』と言えば、笠井あゆみ先生の表紙のイメージが強い。

笠井あゆみ先生が卒業式の風景を描いた2020年3月号の表紙に目を奪われた。
水彩っぽい淡く滲んだ画面が美しい。
桜の花びら一つ一つをこんなに美しく描けるなんて……。すごっ。
実物のソメイヨシノはこんなにピンクが濃かったりもしないし、もっとぼーっとした白っぽい色をしているはず。イラストならではの強調された表現が素敵だ。
あと、隣にあった海で戯れる2人の図。(あれ、よく見たら、桜のイラストと同じ2人かもしれない)
水で肌に張り付いたシャツの透け感とか、微細な水飛沫とか。これも超絶技巧だった。

このへんはたぶんアナログ……じゃないかな(?)

記事を読んだ方から「表紙は連作です。ぜひバックナンバーをチェックしてみてください」と教えていただきました。(追記)
コメントありがとうございました!
『麗人』バックナンバーはこちら
そのほか、気になる作品
しょっぱな『パタリロ』の作者・魔夜峰央先生の作品が展示されていて驚いた。
『サプライズ・ホテル』は『麗人』掲載作品だがBLというよりコメディ作品らしい。かなり実験的な作品だったのでは……。後で読みたい。

そのほか、知っている作者、読んだ作品は半分にも満たないぐらいだった。
知らない作者でも、絵を見て好きだなと感じた人は後でチェックしてみようと思った。
千葉リョウコ、真行寺ツミコ、春泥、イイモ、hitomi(敬称略)
私は内容を見てから買うので、あまりジャケ買いはしない。
たまには絵を基準にして『麗人』編集部が推してる作家を読んでみるのもいいかも。(つまり、ここに選ばれた作者は「編集部が推している」という認識である。)
動画のチョイスがフェティッシュ
デジタル作画中の作業工程を録画したムービーが多数上映されており、おもしろかった。(モニターは全て撮影禁止)
吾妻香夜先生が桜田先輩のラバースーツや拘束具の皮革を丹念に塗り重ねる一方、お隣のモニターでは別の先生が、延々、乳輪の淡い色をああでもないこうでもないと試行錯誤していたり……。

東京都の「不健全図書」に指定されてしまった『桜田先輩改造計画』だね。
ホーリィシット!
どこの作画を抜き出すかというところで、作者のフェチが全開になっているのがおもしろかったな。
三月えみ先生も大好きなので、作画ムービーが見られて感激した。このイラスト展のために描きおろされた『拒まない男』のイラスト。
ホテルマンの制服を着た律の腕のシワとか、背中の表情。要は、制服の下に隠された体のラインを暗示させる「起伏」にこだわって、何度も描き直されているのが印象的だった。
よく考えたら『ちるちるBLアワード2022』の受賞作品を選んで展示されていたんだな……。
ちるちるはほぼチェックしていないので盲点だった!
(ちょうどこの週末にちるちるのイベントがあって、そちらは会期が短くて混みそうだし行くつもりないんだけど、アニバーサリーブックだけは、インタビュー読みたいし予約するべきだったと……。
帰ってからTwitterを見ていまさら後悔した。)
麗人の読者層とは…
私が訪れた時間帯は年齢層高めだった。
1人で来ている40〜50くらいの大人の女性がぽつぽつ見られ、落ち着いた雰囲気だった。これって『麗人』の購読層が比較的大人ってことなのかな? 雑誌を読まないから全然わからん。
元々1993年にレディースコミック誌の増刊号としてvol.1が発売され、初期のキャッチコピーは「タブーへの挑戦…革命的アダルト耽美コミック」
当時は電子書籍とかないし、これを書店やコンビニのレジで買うのは勇気が必要だったのでは……。
だからこそ笠井あゆみ先生の表紙で、裸を描いたり直接のエロは少ないけど、匂い立つような暗示的エロがハマったんだろうなぁ。
創刊時からの読者なら、47歳前後か。あとはもうちょっと後の年代、30代後半〜40代の作者だと「麗人育ち」ってこともあって、比較的、そのへんの年齢層に支持されているのかなーと思った。
終わりに
雑誌を買う習慣がないので、雑誌単位でまとめてイラストを見る体験は新鮮だった。
思ったよりデジタルアートも楽しめることがわかった。
機会があれば、またいろいろ見に行きたい。あんまり友だち同士でキャッキャ!という感じも少なくマナーのいいお客さんが多くて、そこも安心できた。



